議 題
- がん原性指針対象物質等の検討について
アクリル酸メチル【新規】
アクロレイン【新規】
メタクリル酸2,3-エポキシプロピル【既存/測定分析手法等】 - マンガン及びその化合物並びに溶接ヒュームに係る健康障害防止措置の検討について
- 作業環境測定基準の見直し等について(時間がないため割愛)
- 外部放射線による線量当量率又は線量当量
気になるところ
マンガンは金属で、鉄に含まれています。
ですので、溶接に際し、母材や溶接棒(ワイヤー)にも入ってます。
溶接で発生する煙(溶接ヒューム)にも入っています。
法規制の対象となるのは、マンガンとその化合物ですが、すべての化合物が対象と云う訳ではなく、塩基性酸化マンガンは対象外です。
溶接ヒュームには酸化マンガンが含まれています。
酸化マンガンは
・酸化マンガン(II) (一酸化マンガン) – MnO
・酸化マンガン(II,III) – Mn3O4
・酸化マンガン(III) – Mn2O3
・二酸化マンガン (酸化マンガン(IV)) – MnO2
・酸化マンガン(VI) (マンガン酸塩) – MnO3
・酸化マンガン(VII) – Mn2O7
があります(Wikipediaより)
青字は法規制対象外となる塩基性酸化マンガンですが、規制がかかる酸化マンガンも含んでいます。
欧米と日本の違い
許容濃度(労働者が1 日8 時間、1 週間40 時間程度、肉体的に激しくない労働強度で有害物質に暴露される場合に、当該有害物質の平均暴露濃度がこの数値以下であれば、ほとんどすべての労働者に健康上の悪い影響が見られないと判断される濃度)の違い
EC(欧州科学委員会) レスピラブル 0.05 mg/m3
インハラブル 0.2 mg/m3
ACGIH(米国労働衛生専門家会議)レスピラブル 0.02mg/m3、
インハラブル 0.1 mg/m3
産業衛生学会(日本) 0.2mg/m3
※レスピラブル粒子(吸入性粉じん)・・・肺胞まで届く細かい粒子
ソラシック粒子(咽頭通過性粉じん)・・・気管まで届く粒子
インハラブル粒子(吸引性粉じん)・・・鼻や喉で止まる粒子
日本は粒子のおおきさを定めていません。
塩基性酸化マンガンの取り扱い
ECとACGIH 規制
日本 対象外
日本は、これらの基準を欧米に合わせるか検討しているところです。
今まで溶接作業は粉じん障害防止規則で規定されていますが、今後の方向性如何によっては管理が厳しくなる可能性があるので、動向は要チェックです。