金属の沸点について

当方金属組成の専門家ではないので、学術的にどうなのか問われると答えられませんので質問はご遠慮ください。

自分のなかの、ぼや~としたところをまとめます。

水は沸点まで温度が上がらなくても蒸発します。
では金属はどうなの?

アーク等の温度と金属(一部)の沸点等をまとめてみました。

 温度はwiki先生に聞きました。
 アークの温度は電流、電圧条件で変わるので温度に幅がありますが、空気中に電気を流すのでそれなりの温度になります。アセチレンはガスの最適の燃焼温度が決まってくるので概ねこの温度になります。他の融点、沸点はサイトによって微妙に異なるので「概ね」の温度とお考えください。

 このように、アークとアセチレンの温度はかなり違います。アークは金属などの沸点に比べてかなり温度が高いので、一瞬で金属を沸騰させることができます。ですのでアーク溶接は著しく溶接ヒュームが発散するとして規制がかけられました。ガス切断もヒュームは出ますが、アークほどではないということで溶接ヒュームとはしないようです。

 参考として、別の法令である鉛について書きます。
 上の図で「鉛則で設備規制を分ける温度 450℃」とあります。
 鉛則では、この450℃を境に、鉛粉じんとして、鉛ヒュームとして、設置しなければならない設備の要件を分けています。(このような記述はどこにも書いていませんが、そのように聞いています。)
 鉛の融点は327℃なので、融点より少し高い温度から鉛ヒュームは発生するとし、規制されています。沸点の1749℃と比べるとかなり低い温度です。
 ほかの金属も融点から少し高いところからヒュームが発生するかは言えませんが、沸点に達していなくてもヒュームは発生すると考えてよさそうです。

 ではアセチレンバーナーで金属をあぶり続けると金属はすべて蒸発するか?
 試したことありませんが、おそらくバーナーの噴出力で溶けた鉄が吹き飛ばされてしまい、沸点まで金属の温度を上昇させることは出来ないのではないかと思います。ですが、取鍋で金属を溶解する製鉄所は注意が必要です。
 なお製鉄所でのステンレスの製鉄工程は、マンガンの規制対象となっています。

投稿者: 管理人 ごじら

労働安全衛生コンサルタント(機械・衛生工学) 作業環境測定士から始まり、健康診断の集団検診の事業場様対応窓口を経て衛生管理者や作業主任者、化学物質リスクアセスメントの講師などをやっております。開業予定は2024年目標!

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